「上司との折り合いが悪い」「残業時間が長すぎる」「給料が低い」……など、さまざまな理由から、今の会社を辞めたいと考えている人も多いでしょう。
また、退職の気持ちは固まっていても、上司や会社に辞意を伝えるのは、とても難しい問題です。
「どんな退職理由であれば、スムーズに認めてもらえるのか」「どういう伝え方をすれば、円満退職できるのか」と頭を悩ませている人もいるかもしれませんね。
角を立てずに退職するためには、「本音」ではなく「建前」が必要なことも。特に、辞めたい本当の理由が職場環境の問題(いわゆるブラック企業)だったり、上司のパワハラだったりする場合には、くれぐれも慎重に「戦略」を練ることが大切です。
この記事では、退職理由とその伝え方のサンプルを紹介しながら、会社をスマートに辞めるためのノウハウを解説します。
説得力のある退職理由とスマートな伝え方
1. 前向きな理由(例:ジョブチェンジしたい、キャリアアップしたい、起業したい)
重要なのは、前向きな気持ちと、退職の揺るぎない意志を示すこと。今の職場でもできる業務であれば、上司から引き留められる可能性が高くなるので、今とは違う職種や業種へのチャレンジ、もしくは起業のための退職であるほうが説得力があります。
特に「今の会社では実現できない」ということをしっかり伝えることがポイントです。
ただし、今の会社や職場環境を引き合いに出して、不満や批判的な言い方をすると、話がこじれてしまったり、悪い印象を与えてしまったりするので、なるべく自身の将来のことにフォーカスして話すと良いでしょう。
伝え方の例
お忙しいところ申し訳ございません。この度、退職をさせていただきたく相談のお時間をいただきました。実は以前から〇〇業界に進みたいと考えており、挑戦の思いを温めていました。これまでお世話になったことには心から感謝しておりますが、自分の実力で新しい道を切り拓いていきたいという思いが募り、退職を決断するに至りました。まことに身勝手ではございますが、どうかご了承いただけますようお願いいたします。
2. 家庭の事情(例:結婚することになった、出産して育児に専念したい、両親の介護をしなければならない、家業を継ぐことになった)
家庭の事情は、やむを得ないことなので、退職の理由としては認められやすいでしょう。とはいえ、あくまでも誠実な姿勢を見せることが円満退職の鍵となります。
伝え方の例
このたび結婚することとなりました。仕事と家事の両立も考えましたが、中途半端になって会社にご迷惑をおかけしてしまうのも心苦しいので、家庭を守ることに専念させていただきたく、退職を決断しました。ここまでご指導いただきまして、誠にありがとうございました。このたび結婚することとなりました。仕事と家事の両立も考えましたが、中途半端になって会社にご迷惑をおかけしてしまうのも心苦しいので、家庭を守ることに専念させていただきたく、退職を決断しました。ここまでご指導いただきまして、誠にありがとうございました。
3. 健康上の理由(例:体調を崩して勤務を継続することが難しい、医師からストップがかかった)
健康上の理由も、やむを得ない事情なので、正直に伝えればスムーズに退職を認めてもらうことができます。可能であれば医師の診断書も提出しましょう。体調に問題を抱えたまま仕事を続けると生命に関わることもあるため、決して無理せず自分の身体を最優先に行動しましょう。
伝え方の例
体調を崩してしまい、勤務を継続することが難しくなってしまいました。医師からも休養が必要と診断されましたので、療養のため退職を決断しました。突然のことでご迷惑をお掛けしますが、どうかご了承いただけますようお願いいたします。
退職理由は「本音より建前」作戦で!
全ての労働者は「労働法」により、辞める権利が認められています。期間の定めのない雇用契約の場合、解約を申し入れてから2週間で契約が終了します。もしも会社から承認が得られなかったとしても、退職することは可能なのです。
ですから退職理由についても、本来は、会社側があれこれ干渉する問題ではありません。
例えば、
「自分のなかのリトル◯◯が辞めるべきだと言っているので……」
「昨日の占いで、退職を機に運気が上がると言われたので……」
といった理由であっても退職することは可能です。ただし、ふざけていると思われて怒られる可能性があるのでおすすめはできません。
退職理由の伝え方が非常に難しいのは、本当の理由を正直に告げると、会社や上司への批判に繋がってしまうことが往々にしてあるからです。特に会社を辞めたい本当の理由が、上司のパワハラやセクハラだった場合はなおさらですね。
「会社を辞める」という目的達成を最優先に考えて、認められやすい説得力のある理由を伝えるのが賢明でしょう。ただし、すぐにウソだとバレるような理由はやめておきましょう。社会人としての信用を失うことにもなりかねません。
とにかくゴールは「できるだけ時間をかけず、スマートに退職すること」。そのためには「ウソも方便」「逃げるが勝ち」と心得ましょう。
上司に理解してもらうためのポイント
1. スムーズに辞められるよう、タイミングを図ろう
退職を伝えるタイミングはよく考えましょう。会社の繁忙期であれば、必ず引き留められるでしょうし、大きなプロジェクトに関わっている場合、周りに迷惑をかけてしまうことも。
とはいえ、一番大切なのは自分の幸福と健康です。まじめな人ほど、周りに迷惑をかけてはいけないと我慢しがちですが、自分の人生と健康を守るのは自分です。心身の健康を失ってしまってからでは、取り返しがつきませんから、非常事態であれば、すぐに辞めることもやむを得ません。
ただ、重要なプロジェクトの途中で辞める場合、損害賠償を請求されるケースもあるので、その点は注意が必要です。
2. 業務の引き継ぎが行えるよう、余裕のあるスケジュールで
法的には、退職の意思は2週間前までに伝えることが定められていますが、後任者に業務の引き継ぎを行うことを考慮すると、できるだけ余裕のあるスケジュールで行動するのがベターです。
会社によっては退職を伝える期間を就業規則で定めているところもあるので、事前に確認しておきましょう。
3. 慰留・説得をされても揺るがない意志を持とう
場合によっては、明確な退職理由を伝えても、上司から慰留・説得をされることがあるかもしれません。
しかし、そこで曖昧な態度を取ってしまうと、軽い気持ちで退職しようとしているのではないかと勘違いされてしまいます。誠実な姿勢を貫きながらも、退職の意志は揺るぎないものであることをしっかりと示しましょう。
明確な理由と伝え方の工夫があれば退職できる! それでも難しければ退職代行サービスを利用しよう!
「会社を辞めたい」と思ってから実際に退職が完了するまで、いくつものハードルがあり、問題が問題だけに会社の同僚や上司には相談できず、心細くなったり悩んだりすることも多いと思います。
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スムーズに退職して、人生の次のステップへ向けて歩き出しましょう!